早くもリニューアル?キヤノンの広角F4ズームに関する特許

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今日もレンズ特許検索をしていたらキヤノンの広角F4ズームに関する特許を見つけました!

 

 

現行のEF17-40mmとEF16-35mmについて

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キヤノンではF4通しの広角ズームとして、

EF 17-40mm F4L USM (2003年発売)

EF16-35mm F4L IS USM (2014年発売)

の2本がラインナップされています。

 

EF 17-40mm F4L USMは2003年なのでEOS 5Dが発売される前のレンズです。

したがってデジタル一眼レフAPS-Cフォーマットしかない時代のレンズでした。

フルサイズを投入する構想があったため、マウントはEF-SではなくEFを選択しましたが、APS-Cに合わせて設計されていたため周辺画質は良くないものでした。

 

EF16-35mm F4L IS USMは2014年発売なので割りと最近のレンズです。

より広角にというとニーズから、広角端を17mmから16mmに広げました。

しかし、ズーム全域に渡って画質を担保するため望遠端は40mmから35mmに狭めたものと思われます。

また、広角ズームながら手ブレ補正を備えており、腰を据えて撮る風景写真だけではなく、スナップにも適したレンズと言えます。

 

今回のEF16-40mm F4L USMと思われる特許

ipforce.jp

 

特許出願日:2016年4月5日

特許公開日:2017年10月12日

 

実施例3は以下のようになっています。

ズーム比:2.42

焦点距離:16.30 ~ 24.40 ~ 39.50 mm

F値:4.12 ~ 4.12 ~ 4.12

レンズ枚数:13枚(うち3枚非球面)

 

特許を読むと、EF 16-40mm F4L USMのレンズ像が浮かび上がってきます。

望遠端が長い17-40mmと広角端が広い16-35mmのズーム域どちらもカバーしているのは画期的と言えます。

しかし、16-35mmよりさらに高倍率になっていることで画質が少々心配です。

見たところ防振機構がなさそうなので、手ブレ補正を省くことで16-40mmという高倍率を達成しているのでしょうか。

 

この短期間に広角F4通しがリニューアルされることは考えづらいので、先を見据えて特許を確保したような気がしています。

 

おまけ

実施例1と2にF2.8通しの特許を発見しました。

 

実施例1

ズーム比:2.06

焦点距離:16.48 ~ 24.00 ~ 33.95 mm

F値:2.91 ~ 2.91 ~ 2.91

レンズ枚数:15枚(うち3枚非球面)

 

実施例2

ズーム比:2.06

焦点距離:16.48 ~ 24.40 ~ 33.95 mm

F値:2.90 ~ 2.90 ~ 2.93

レンズ枚数:14枚(うち3枚非球面)

 

EF 16-35mm F2.8L Ⅲ USMに酷似していますが、前玉の曲率が違うので全く同じではなさそうです。

特許を使いつつ、設計した感じでしょうか。

特許は出願、公開、登録というステップがあって時差が生じるので読み解くのが大変です。

この辺の仕組みについても勉強していきたいと思います。

 

まとめ

今回はEF16-40mm F4L USMと、おまけとしてEF 16-35mm F2.8L Ⅲ USMと思われる特許データを紹介しました。

あくまで特許なので鵜呑みにしないようお願いします。

個人的にはキヤノン単焦点レンズの動向に期待したいです。

今後も特許を追いかけていきます!