レンズ設計者ってどんな仕事?

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 僕たちの大好きなレンズを設計している人たちはどんな仕事をしているのか 、多方面からの取材を元に書きます!

 

 

レンズ設計者の仕事 ①企画

f:id:ibichaninter7:20171015223510j:plainレンズ設計はまず、どんなレンズを作るのかを決めるところから始まります。

会社によって設計者が企画に参加する場合とそうでない場合があるようです。

まず、マーケティング担当がこういうレンズなら売れる、こういうレンズが求められているというのを調査し、設計者が専門的な意見を言う感じですね。

 

企画段階では、

焦点距離

F値

・最短撮影距離(最大撮影倍率)

・目標とする画質

・大きさ

・重さ

・コスト

・その他機能(手ブレ補正、AFモーター、コーティング)

などを決定します。

 

レンズ設計者の仕事 ②初期検討

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企画から降りてきた仕様をもとに、光学設計ソフトを操って大体の設計をします。

この段階でどんなレンズになるか方向性が決まります。

実際にはベテラン設計者がやることが多いようですね。 

仕様をもとにVer.1, Ver.2, Ver.3・・・など何通りか候補を作ります。

 

レンズ設計者の仕事 ③詳細設計

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初期検討結果を元にさらに設計を突き詰めていきます。

性能を上げるのはもちろんですが、ものづくりしやすいレンズを模索していきます。

この段階でレンズの写りはほとんど決まります。

 

レンズ設計者の仕事 ④すり合わせ

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詳細設計でほぼレンズの写りは決まりましたが、ここからは泥臭い作業になっていきます。

というのも、レンズ設計はレンズの断面を決める人の他に、

・メカ設計

・要素設計(絞り羽根、AF機構、手ブレ補正機構)

・電子設計

・ソフトウェア設計

など多くの人が関わっているからです。

これだ!というレンズがソフト上で作れても、 オートフォーカス用のモーターのスペースが確保できなかったり、電子回路が組み込めなかったりしたら売り物になりませんよね。

他の部門の人たちと「ここはこうするから、そっちではこうしてほしい」などコミュニケーションを取り、形にしていきます。

このすり合わせは、設計したレンズを「実際に作れるもの」「実際に使えるもの」にしていく作業になります。

 

レンズ設計者の仕事 ⑤試作・評価

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すり合わせによって「どうやら作れそうだ」という段階になったら試作を行います。

仮に不具合があるものをたくさん作るのはリスクが高いとの判断からですね。

実際のレンズと同じように部品を調達し、設計通りに作れるか、見落としている欠陥はないかなどを現物で判断します。
完成は間近です。 

 

レンズ設計者の仕事 ⑥量産

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試作で問題をクリアしたら、工場での量産に移ります。

しかし、まだ安心はできません。

なぜなら、試作では表れなかった問題が出てくることもあるからです。

量産になって急に基準を満たさないレンズが増えることも多くあります。

会社によっては設計者自ら現地に赴き、工場でのトラブルに対処する場合も。
 

レンズ設計者の仕事 ⑦ついに発売!

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無事に量産が進み、レンズが発売されると設計者の仕事は終わりとなります。

自分が関わったレンズはやっぱりお店に見に行きたくなるんだとか。

一番嬉しい瞬間ですね。

 

まとめ 

謎に包まれているレンズ設計者の仕事を駆け足で紹介してみました!

どんなことをしているか少しはわかっていただけたでしょうか?

設計者が一生懸命作ったレンズ、大事にしなくちゃいけませんね。

 

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