キヤノンがAPS-Cの新しいズームレンズを模索中

f:id:ibichaninter7:20171012231649j:plain

キヤノンの特許を見ているとAPS-C用の新しいズームレンズがいくつか模索されているようだったのでご紹介。

 

 

 

APS-C用と思われるズームレンズ

ipforce.jp

 

出願日:2016年3月30日

公開日:2017年10月5日

 

実施例1

f = 17.00 ~ 90.00 mm

F値:4.00 ~ 4.00

ズーム比:5.9倍

レンズ枚数:23枚(非球面1枚)

 

実施例2

f = 24.00 ~ 120.00 mm

F値:5.60 ~ 5.60

ズーム比:5.00倍

レンズ枚数:19枚(非球面2枚)

 

実施例4

f = 19.00 ~ 90.00 mm

F値:4.00 ~ 4.00

ズーム比:4.74倍

レンズ枚数:21枚(非球面3枚)

 

実施例5

f = 10.00 ~ 25.00 mm

F値:4.00 ~ 4.00

ズーム比:2.50倍

レンズ枚数:23枚(非球面3枚)

 

実施例6

f = 22.00 ~ 220.00 mm

F値:4.00 ~ 6.99 mm

ズーム比:10倍

レンズ枚数:20枚(非球面2枚)

 

実施例7

f = 26.00 ~130 mm

F値:5.00 ~ 5.00

ズーム比:5.00倍

レンズ枚数:19枚(非球面2枚)

 

以上のように7つの実施例のうち、6つがAPS-C用のレンズ特許でした。

焦点距離だけ見るとフルサイズっぽいものもありますが、画角を考慮すると上記6つはすべてAPS-Cフォーマットです。

 

ほぼ全てに共通しているのが、

・4~5倍程度もしくはそれ以上の高倍率

・明るさはF4程度と控えめ

・レンズ枚数が20枚超え

 

明るさがF4程度のなのにレンズ枚数が20枚超えというところがどうしても引っ掛かります。

試しに、22.2倍の高倍率レンズであるタムロンの18-400mmを見ると、レンズ枚数は16枚です。

また、レンズ枚数が多いと思われるEF70-200mm F2.8L IS Ⅱ USMは23枚。

 

この明るさで20枚ものレンズを使うとスペックの割りにとても重いレンズになってしまいます。

ここからは推測になりますが、これらのレンズは動画用ではないかと睨んでいます。

動画用レンズの特徴として、レンズの重さや長さより性能を重視する傾向があります。

今回のような中途半端な画角も動画用レンズっぽいです。

最初は「お!」と思ったのですが、動画制作に無関係の人にはがっかりな特許でした。

 

フルサイズ用と思われるズームレンズ

ipforce.jp

 

実施例3

f = 28.00 ~ 84.00 mm

F値:4.00 ~ 4.50

ズーム比:3.00倍

レンズ枚数:24枚(非球面3枚)

 

同じ特許に1例だけフルサイズ用レンズがありました。

こちらは3倍程度の標準ズームで大して明るくもないのにレンズ枚数24枚という豪華な仕様です。

ついでにフルサイズの特許も取っただけではないかと推測されます。

 

まとめ

APS-Cユーザーに嬉しい新しいズームレンズの特許かと思いきや、フタを開けてみると動画用ズームレンズでした。

動画制作者にとっては嬉しいニュースでしたね。

スチルカメラマンにとってはあまり関係のない特許でしたが、今後もめげずに追いかけます!